山仕事
下草刈り、間伐、薪集め
薪ストーブのために集める一年分の薪は思うより多くを必要とします。
杉や檜は燃えやすいですが熱量が低く、燃料としてはとても効率が良くありません。
里山の薪炭林にクヌギやコナラが多いのは、成長が早く、熱量が高いことが理由です。
さて、薪ストーブで木を燃やしたとして、山の木は果たして足りるのでしょうか。
薪ストーブのために薪を生産したとして、簡単に数字をいじってみます。
1.森林の木の本数(これはウチの山の大体の数)
10m x 10m の範囲に6本ほどの密度
2.一年間に燃やす木の量(これもうちで一年に燃やす量)
50年生のクヌギ、コナラを約10本
3.上記をふまえて一家庭が永続的に薪を得るために必要な面積
(10m x 10m)÷6本 x 10本 x 50年 = 8,333㎡
4.全国総住宅数(2018年)
6200万戸
5.全人口が永続的に薪を得るために必要な森林の面積
6200万戸 x 8,333㎡ ≒ 52万㎢
日本森林面積は約25万㎢、日本の国土面積は約38万㎢。
全然足りません。
計算というには本来、一年に燃やす木の重さや、森林の正確な密度、実際に年間で固定できる具体的な炭素固定量、日当たりや土壌の状態を加味した状態からスタートすべきなので、全く正確なものではありません。
ただ、人間が生きるためには、燃料だけではなく、建材や建具、紙の原材料として、大量の木を必要とします。
もし仮に、上記の経験則の部分に50%の誤差があったとして(決してそんなにない)、答えがその半分になったとしても、やっと森林面積とイコールになる。そして、ここで建材やパルプのために必要な木を伐採しようと考えた時、この計算の帰結は現実味を帯びるなと思うのです。
これは正確な計算ですが、日本人の生活水準で世界の人々が生活をするためには、地球約2.9個分が必要になります。→ @globalfootprintnetwork
「足りない」というのはあながち間違いではありません。
いつもの朝、薪ストーブに木と一緒に焚べるのは、こんなペースで木を燃やしたら山はハゲるなという複雑な感情。
どう考えても、歴史的に少ない人口に対して広い土地面積と生産力を持った西洋の暖房器具なんだなと思わせられます。
化石燃料じゃないからいい、そんなわけではないのです。
#横田農場
#小川町
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ご自宅でお味噌を作ってみませんか?
大豆をコトコト煮て、潰して、糀と塩と混ぜるだけ!半年待てば、おいしい味噌が出来上がります。
材料の大豆、お米はすべて自家栽培です。
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原料について
その昔、埼玉県の西部の山間では、お米を作ることに苦労しました。コメを作ってもそれは年貢の為に納めなければならず、その裏返しに人々は、大豆や麦、雑穀類を作って日々の生活を営んでいました。大豆は田んぼや畑の畔に播き、畑で麦や雑穀を作っていたのです。
冬になると、ご近所さんが集まって、その年に作った大豆を持ち寄ってお味噌を仕込む。
その為に、おいしく仕上がる大豆、そしてどんな悪条件でも育つ強い豆がとても好まれました。
そうして選び継がれてきた大豆が青山在来大豆です。
時代は江戸、明治、大正、昭和と流れ、世の中が変わっていくたびに、新しい大豆というものが集落にも入ってきます。
一度は珍しがって違う大豆を作る人はいました。しかし、結局はこの大豆に戻る。そうやって、行っては帰ってくる人々の口からは、「やっぱりおいしいから」という言葉が聞こえてくるのです。
「おいしい」というのはとても抽象的な言葉ですが、先人たちの選択の中にすべてがあると思います。
おかげさまでこの豆を使ったお豆腐が、2020年豆腐品評会にて金、銀、銅賞を受賞しました。
先人たちがこの豆を残してきてくれた、そのたまものです。
また、今回のお味噌キットに入れましたこうじは、自家栽培のお米に、秩父郡小鹿野町の小さなこうじ屋さんにお願いして作っているものです。
当地を含め、全国には古くから発酵の文化を支えてきたこうじ屋さんがいました。味噌や醤油、おなめなどの調味料ととなりあって地域にあったものですが、需要の低迷とともに段々と数を減らし、今では県内でも指折り数える程になってしまいました。
今回のこうじを作った職人さんは、齢80を超えるご夫婦。古き秩父地方の文化を今でもその手に宿している方達です。
内容(出来上がり約1kgあたり):
*青山在来大豆:270g
*乾燥米麹:250g
*塩(カンホアの塩):100g
*お味噌の作り方を記した紙
※容器はつきません。
価格:1,620円/kg(税込)
ど根性人参
イシマと呼ばれる青山耕地
粘土質で石だらけの土地という意味です。
その反対に、火山灰の柔らかい土をマツチとよびます。
昔からマツチは出来が良いと言われ
イシマは味が良いと言われてきました。
イシマの土は硬いので、根性モリモリの味のある人参になるのです。
大豆の脱穀
乾燥が良いので、刈り取りの後を追うように脱穀して行きます。
今のところ、概ね一反で200から300キロに届かないくらいの収穫量。
今年の粒は、場所によって小ぶりかもしれません。
#青山在来大豆
#横田農場
トラクター修理
油圧漏れやら、クーラント漏れやらで、夏頃からだいぶヤバかったトラクター。やっとトラクターを使う仕事が落ち着いてきたので、手を入れました。
オイル漏れのひどかったパワステユニットに繋がる油圧ラインは全交換。
ラジエーターも液漏れが無視できないレベルになってきたので、こちらはラジエーターの修理屋さんに持ち込みます。
いつか不可逆的な壊れ方をするんじゃないかと、内心ハラハラしながら使ってましたが、なんとか持ち堪えました。
直す時は思い切ってバラバラにして直します。
ここを面倒くさがると、後が大変。
#横田農場
遅めのカボチャには厳しい年になりました
8月の渇水が響き、気温が高かったこともあって、なり始めがだいぶ出遅れた南部一郎カボチャ。
大霜はまだでしたが、冷え込みには堪らず葉が枯れてしまいました。
未熟果はとりあえず収穫して、追熟させて様子見。
その代わりに出来の良い野菜もあるので、自然は巧くできてるなと感心。
こういう時は出来の良いのを食べて、人間が我慢すれば良いのです。
横田農場
大麦の芽が出揃いました
蒔いた大麦は関取と、ニシノチカラ
関取は麦茶と麦味噌に、ニシノチカラはビール用に試験栽培中のもの。
最近の気候に合わなくなってきたように感じる大麦は、例年より早蒔きにしてみました。
#横田農場
横田農場産の山桃を贅沢に使い楢樽で熟成させたビール
NaRa.山桃 Myrica rubra
開栓しました。
小川町、麦雑穀工房マイクロブルワリー( @zakkokubeer )にて。
#横田農場
#麦雑穀工房マイクロブルワリー
クサガメ
野生としては、最近見なくなっていました。
3面張りの溝渠、過度な農薬によるエサや住処の減少、トラクターや草刈り機によって犠牲になるものも多く、数を減らしているようです。
開発の手の伸びなかった青山耕地。そのおかげで生きて行ける野生動物たちがいるのかもしれません。
ですが、原始的な農地は使い勝手が悪く、効率が悪い。
そんな、条件の悪い土地から農業が廃れていくという、抗し難い近代的市場原理の身勝手さに、野生動物も翻弄されているのだなと不憫になったり。
第一、今の私たちには、このカメたちに目を向けるだけの余裕が無さそうだ。
リモートリモートといって余裕があるのは今のうち。その余裕も、きっとそのうちに仕事で食い潰すことになる。
かっての掃除機や洗濯機は、余暇を生み出す事を売り文句に、この世へ送り出された。
余暇はどうなっただろうか。
新幹線が有れば関の東西を日帰り出張は当たり前に。
リニアでどこに行こうというのだろう。
そんなことを思ったり。
#横田農場
#くさがめ